12月に行ったもう一つの研究保育活動で、年長さんの磁石で遊ぶ活動です。

見えない磁力で遊ぶ活動ですので、年長さんならではの活動です。

「体感」がとても大切ですので、造形的な要素は敢えて取り入れず、直接、磁石で思いおもいに遊ぶようにしてあります。玄関ホールの掲示板の磁石を触れたがるいつもの様子がおともだちにとっての磁石の魅力。「おもちゃ作り」などにしてしまっては、せっかくの魅力が伝わらずに終わってしまいます。直接手に持って、いろいろにつけてみて、手に伝わる感触を通してはじめてわかる磁石の魅力です。

極性や、磁石を通しての物の性質の違いの理解などを求められない幼稚園の活動ですので、磁石同士がくっつきあって塊のようになる様子や引きはがす苦労をする体験や、反発のためにいくら着けようとしてもくっつかない体験や、紙などを挟んで物を動かしたりする体験や、砂鉄をとったりする体験などを通して磁石の面白さや不思議さに浸ってくれることを願っています。

もちろん感動体験がお友だちとの活発な関わりや豊かな言語表現などを総合的に促していきます。

「何かわからないけど何かが出てる」

そのような見方ができれば、200点です。

不思議なこと・・・

場の仕込みで、

・馬蹄形磁石(U型磁石) 

・棒型

・ボタン型

など、いろいろな形、大きさの磁石を用意しました。

しかし、活動が始まるとみんな一律に磁力が弱いU型磁石を選んで手に取っています。実は、日常生活の中では、ほとんど目にすることがないU型磁石のはずですが、いつの間に子どもたちの中に固定概念が生まれるのか不思議でした。

予想された子どもたちの様子をふまえた、磁石の本質に気づかせるための設定でしたが、あまりにU型磁石に集まったので、想定の範囲内とはいえ、印象に残りました。