今日は、年少さんの体育教室があるので年中さんは午前中お部屋での活動です。天気がいいのに室内で残念と思われるかもしれませんが、こういうときこそみんなで遊び、貴重な学びを得るチャンスです。限られた空間や選択肢の中だからこそ互いに考え合うことが求められてくるからです。

 フルーツバスケットでは、子どもたちは座る席が無くならないか・・・みんな一生懸命です。中には、慌てて転ぶ子もいます。もちろん教師は指導に入りますが、室内ではどう遊べばよいかを必然的に考えるようになります。また、何より大切なのは「どのような状況では」「何を」「どうすると」「どうなるのか」ということを瞬時に見通す感覚が培われ、また、そのような考えをする習慣づけがされてくることです。これが、いずれ危険予知の力となって子どもたちを守るかもしれませんし、物事を計画立案する力となってくることと思っています。

 こういう子もいます。目立ちたくて鬼になりたがる子。ふざけているわけではありませんが、ゲームの緊張感が損なわれるため、楽しみを奪われた他の子からの視線が次第に厳しくなってきます。自ら気づき適切にゲームに参加できれば100点ですが、教師からも適切な行動の仕方について指導が入ります。ある子は場にふさわしい行動について初めて知り、また、ある子は「やっぱり」という確証を得、人との関わりを学ぶ大切な場です。ルールや遊び方を覚えることは、みんなで遊ぶことの、ほんの入り口にすぎません。遊べるようになったところから本当のさまざまな学びが始まります。